
3月14日 月曜、雨。
朝からずっと雨。
一向にやむ気色がなく、
威勢よく降りつづいている。
今日も冬並みに気温が低く底冷えの1日となったが、
この雨があたたかな春の気を運んでくれるものと期待したい。
暦のうえでもそろそろ春が動きだす頃。
1年を四分割すると「四季」になり、
「四季」を六分割して「二十四節季」、
さらに三分割して「七十二候」となる。
春のおとずれを実感として期待できる節目なのであろうか、
二十四節季・七十二候には気持ちをほのぼのとさせる言葉が並び、
春への期待が彩られる。

二十四節季では3月5日~19日は「啓蟄(けいちつ)」。
「啓」は開く、「蟄」は冬眠している虫、の意味で、
虫たちが冬ごもりから目覚めるのがちょうど今時分。
俳人 高浜虚子は
「啓蟄や日はふりそゝぐ矢の如く」
と詠んでいるが、
私たちの今の気分とはへだたりがある。
このような日差しとの遠からぬ出会いに期待しよう。
七十二候の鮮やかな言葉がそれを保証してくれる。
【桃始笑】桃始めて咲く(3月10日~14日)
花が咲くことを昔は「笑く」と言った由。
素直なほほ笑みは人の陽気の表れ、
この言葉使いに素直に納得。

【菜虫化蝶】菜虫蝶と化す(3月15日~19日)
菜の花の周りをひらひらと舞う蝶の姿を見るのももうちょっと。
予報では明日から寒がゆるみ、
今週は気温が15度を超える日も珍しくないとか。
そこかしこで、白・黄色・ピンクの花々に出会うのも
もうすぐと気持ち華やぐ。
あたたかさで体もほぐれ、
柔らかい春の気にあたりながら行う屋外での太極拳に、
今から期待ふくらむ。
春は新しいことが発(は)る、
また新しいことに期待も張(は)る季節でもある。
昨年秋津の稽古場で撮影した遅咲きの梅と桃、
今年の河津桜の写真を添えます。