5月29日 素人会で能舞台に立ち、
舞囃子で高砂を舞わせていただいた。
能を習いはじめて今年の9月で満7年となる。
この世界で7年はまったくの初心者、
ヨチヨチ歩きあるが、
太極拳とともに一生の道として今後も稽古を重ねていきたい。
舞台の内容はともかくとして、
玄人の能楽師の先生と共演させていただき毎回痛感することがあるので、
この機会に記しておきたい。
舞囃子は地謡(コーラス)と囃子(笛・鼓など)に合わせ、
シテ(主役)として謡い、舞うもので、
私が今回つとめたのは「高砂」の後半部分。
12分程度の長さである。
その間シテ、地謡、囃子、
要は舞台にあがっている全員が、
同じ謡・メロディー・リズムを共有する。
そのため素人の我々は謡を覚え、笛の譜を覚え、シテとしての型を覚える。
覚えたものを自分のペースで出力するだけでも、
普通に難しいが、
メロディーとリズムに合わせてそれを行うのは本当に難しい。
中途半端な覚えかたでは、
絶好の一瞬は逃げ水のように先へいってしまう。
好機と一体となるには、
入力の仕方すなわち「覚えかた」が重要なのだ。
頭だけでなく体で覚える
単一でなく複数の回路(五感のいくつか)を使って覚える
覚えたものが整理されている
覚えたものの取り出しが自由である
整理と取り出しが今より自在になるように、
より良い入力の仕方を今後も体を使って探求していきたい。
何事にも通じる大事な何かがここにはあるように思う。