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第43回 健康は脚・腰・息から


今年も残すところあと2日。

テレビのスイッチを入れると一年を総括するニュース番組が目立つ。

日本中が目を皿にして注目したビッグニュースの多い2016年であったので、

気になるものが目白押し。

なかでも個人的に関心を持ったものの一つは、

長寿の双子で有名な「きんさん・ぎんさん」の

ぎんさんのお子さん(四姉妹)が長生きされているというニュース。

「人間、大事なのは、気力だがね。」

「グチや不満を腹にためん事。パーパー言って発散せにゃいかん。」

「『昔はよかった』は感心できん。それは今が面白くないからだが!」

他、多くの名言(「ぎん言」と言う)を残したぎんさんだが、

言葉だけでなく実行力もすごかった。

彼女は「人間は足から死ぬ」と信じ、

100歳を過ぎても毎日30分の散歩を欠かかさなかったという。

その信念と実践はお嬢さん方にも引き継がれた。

テレビを通して拝見する四姉妹は皆さん長寿を楽しんでいらっしゃるご様子。

長女の方はすでに100の坂も越えられているとのこと。

「自立」という言葉は若い人だけでなく長寿の方にとっても大切なことが思われた。

さて、ぎんさんの考えを少しふくらませて、

長寿の秘訣を私的に三つにまとめると、

1. 強い脚

2. 柔らかい腰

3. 長い息

となる。

「強い脚」のなかでも特に大事なのは膝である。

「2」の腰と同じく、弱いだけでなく使えば使うほど消耗されやすい部位。

太極拳ではこの弱くて消耗しやすい膝・腰を自分の体重、また様々な姿勢を駆使して、

ねじれなどの不自然な負担をかけることなく、徹底的に使いながら鍛えていく。

動物である人間にとっては、動くことが命の力を強くする良き方法であり、

その基本は歩くこと、脚を使うことにあるとぎんさんはきっと喝破されていたのだろう。

太極拳の本質は穏やかな呼吸を行いながら、様々な姿勢でゆっくり歩く稽古。

一回一回の練習がまさに命の力を高める稽古なのです。

そして長寿(=長生き)に、やはり長い息は欠かせません。

強い脚、柔らかい腰、長い息で来年も健やかに過ごしましょう。

一年間拙文をご愛読くださりありがとうございます。


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